少年サッカーについてのブログと言えど、サッカーに関係しているので日本代表監督ハリルホジッチ解任については書かずにいられません。
今回の解任については、周知の事実なので、その経緯だとかは省略して、いきなり思ったことを書いていきます。
今回の会見を聞いて、メディア向け、関係者向けに十分な説明をしたと思っているんでしょうけど、サポーターに対しては、
「心配をかけてすみません。今後はしっかりやります。」の一言。
キョーレツな違和感です。
W杯最終予選で、ホームスタジアムを一杯にしたサポーター。テレビの前で劣勢を跳ね除けて最終予選突破を願ったサポーター。みんなが「ハリルジャパン」を精一杯応援していました。
そして、去年の8月31日、ホームでオーストラリア相手に2対0で勝利して、感動して歓喜したサポーターは、10ヶ月後も同じように応援して、そして歓喜を与えてくれると信じたはずです。
問題が起きてても、ワールドカップ出場を決めた。闘っている姿が見れました。
「ハリルジャパン」へ思いを送り続けたたくさんのサポーターの存在は、日本サッカー協会の中で解任の決断をするまでの議論の中でどう扱われたのか。
議論の中にサポーターは不在、誰が監督とか関係ない説明しなくてもまたホームを一杯にしてくれるよと、その存在を軽く扱ってるとしか思えません。
少しでも気にかけるのであれば、というか、最も気にかけてほしい存在ですけどね。
Jリーグのクラブであれば、シーズン終盤に監督解任とでもなれば、その理由、今後の方針、短期的な目標、そのためにしなければならないことが具体的でなくても、その説明に時間が費やされます。表に出せないことがあっても、納得するまでの時間をかけています。
しかし、サッカー協会の会見は、どこかで見るような会見と同じです。説明して終わり。こういうのって大体、今後のために、何かを守るために、説明責任果たしました、既成事実作りましたという感じ。
誰のために情報を発信するのか、今回は組織運営のことではない、チームの動向についてのこと、サッカーのことだから、この会見はサポーターのために開いているという意思表示が欲しかったです。
会見だけ見れば、サッカーの文化はJクラブには見られるけども、協会にはない。
これでは、日本にサッカー文化が築かれることはない。
いつまでたってもワールドカップで勝つどころか、日本サッカー(じぶんたちのサッカー)をできることはない。
「みんながハリルホジッチ監督をサポートしていくために、選手たちも含めて努力をしてきたのは事実です。その状況、その状況で決断を変えていかないといけません。これまではハリルホジッチ監督に継続してやってもらっていましたが、ここにきて(考え方が)変わったということです。」
ハリルジャパンをサポートし続けてきたけれども、「みんな」、「選手も含めて」、だれの考えが変わったのか。サポーターの考えが変わったのか。もっと違う、判断要素として大きな影響を与えるものの考えが変わったのか。
費用対効果とか、収益性とか、興行とか、マーケティングじゃあない。代表戦でビジネスがチラチラ見えるんじゃなくて、サッカーしてるんだから、サッカーしか見てない。
4年前ブラジルワールドカップ。滞在費が底つく程度の資金力でもグループリーグ突破を決めた国があった。キャッチーでマーケティング的なメッセージだけのサッカーじゃなくて、列強国と闘うためのスタイルがしっかりあった。
そこから4年、ハリルジャパンは3年間を総合的に考えての解任となったとのことですが、示して欲しいのは、日本サッカーのビジョンと、スタイルと実現するためのプラン、工程です。
4年に一度ワールドカップが終わるたびに壊す、今回は3年程度で壊しました。
壊してばかりで、先に理想は見えてないとしか思えません。
日本サッカーの未来をしっかりと考えてくれたサッカー教授はこう言っていました。
「 守るのは簡単です。要は、作り上げることより壊すことは簡単です。家を建てるのは難しいが、崩すのは一瞬。サッカーもそうでしょう。
攻撃的ないいサッカーをしようとする。それはいい家を建てようとするのと同じ意味。それを壊すのは簡単です。戦術的なファウルをしたり、引いて守ったりして、相手のいいプレーをブチ壊せばいい。
作り上げることは、つまり攻めることは難しい。
でもね、作り上げることのほうがいい人生でしょう。そう思いませんか?」
サッカーを楽しむ子供を持つ親として、目先の何かを守るために壊すのはそろそろやめにして、ワールドカップで魅力を放つ日本スタイルを作り上げてほしいと思います。
時間がかかっても、自分の家がだんだん建っていくのを見るように、日本のスタイルが作られていく過程を見ることができれば、生活の中にサッカーがあるものとして、それこそ幸せなフットボールライフだと思います。