運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

サッカー日本代表のベルギー戦を前にポーランド戦のことを書いておく。

 ワールドカップも決勝トーナメントが始まりました。ポルトガルとアルゼンチンが敗退して、ウルグアイとフランスがベスト8に進みました。

 メッシとクリスチアーノ・ロナウドが去った一方、フランスのエムバペが本領を発揮しました。とんでもない19歳です。

 

 エムバペが自陣から相手陣内PAまで一人でドリブルで持っていってPKを得たシーンを見てママが、「大人が子供をぶっちぎってるみたいね。」と言っていました。

 「エムバペが未成年なんだぞ。子供が大人をぶっちぎったんじゃないか。」と言ったら、「もうエムバペ覚えた。フランスね。」と言っていました。

 たー君はグリーズマンに少し憧れているようです。イケメンだからでしょう。

 

 1人で相手ゴールまでボール持っていって、ゴールに迫っていく点を取るんだという強烈な意思表示をされるとサッカー知らなくてもエムバペのワンプレイで何だかわかんないけどすごいってなるのがサッカーの熱源で、ワールドカップはその爆発力がとてつもないから世界中の人が惹かれるんだと思います。

 

 前の記事でも触れましたが、ポーランド戦は見せないと書きました。今朝、月曜日の週初めで目が回るような忙しさにも関わらず、ママが日本のポーランド戦のパス回しについて触れてきました。あれはどうなのと?

 なので、あれは支持できない。サッカーは、相手よりも点を1点多く獲って勝つことが最大の目標で、それを目指すっていう行動をして成立するから、0-1で負けている場面で点を取りにいかないという意思表示は、目標を放棄したことになる。

 

 日本サッカー協会も行動規範の1丁目1番地に「勝利のため」の「最善の努力」があります。そして、2番目の「フェアプレー」は今回ベスト16進出の分かれ道となったフェアプレーポイントに重なる項目でしょうか。サッカー日本代表とは、日本サッカー協会のサッカーを具現化した行動をするチームです。

 

 日本はベスト16に進んだのは最終的にはレギュレーションです。勝ち点、得失点、総得点の次のフェアプレーポイントで突破が決まりました。

 

 グループリーグ最後の試合終了の笛が鳴るまで、点を取って勝ち点1と自力突破を目指す努力と、負けを選んでイエローカードをもらわないで他力とレギュレーションで突破する努力のどちらが「最善の努力」かどうかという議論です。いろんな人がいろんなことを言って賛否両論です。

 

 親として子供にどっちを選んで欲しいのかと言えば、点を取って勝ち点1をとる努力、自力で突破する方の努力を選んで欲しいです。別にサッカーに限った話でなくて、日常の生活、学校生活の中でも目標達成のために本意の方の「最善の努力」を選んで行動して欲しいと考えています。

 本意を選んで負けても失敗しても、大きな学びが得られて素敵な人生になると思うからです。

 

 「負けてるのに点取りにいったらだめと言われた。サッカーの試合なのに。どうして?」

 結果が出るならやり方なんでもいいでしょ。不本意な方を選ばなかったから成果が出せなかった。そう言って目標をすり変えることが正当化される。そういう理論を押し通される場面に出会うこともあるでしょう。

 

 失敗に終わったとしても自分が選んだ本意の方の「最善の努力」に胸を張っていられるように育って欲しいと望んでいるだけです。世の中は勝ちと負け、成功と失敗が全てじゃない。もっと自由なんだと育って欲しいと思っています。

 

 勝ちを望まれても、負けを選ばなきゃいけないのがサッカー。やりたくないことをブーイングを受けながらしなければいけないスポーツ。なんだか不自由だな。日本代表がそれを見せてしまったのがポーランド戦だと思っています。

 日本はベスト16に進んだという結果を出したことで一時的には熱狂するかもしれないけど、長い目でみると熱を冷ます怖さがあるんじゃないかと考えています。

 サッカーで求められるもの、楽しみ方がねじ曲がってしまったような気がします。

 

 しかし、今、ワールドカップでは、ゴールを目指すのがサッカーだとエムバペが見せてくれました。そして、PKを決めたグリーズマンはかっこいいです。フランス-アルゼンチン戦のダイジェストを見た後、猛暑の中、たー君は「打ち合いだったなー。」と言ってサッカーボールを蹴っ飛ばしにいきました。

 

 スーパースターが生まれる瞬間に比べると、実は日本のポーランド戦のパス回しは小さいことです。サッカーワールドカップのとてつもない爆発力は、サッカーは勝利を目指す両チームのプレーを束縛しない、プレーは自由なんだということを見せてくれるでしょう。