運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

練習試合見学 2月2回目

 練習試合の観戦記です。

 その練習試合でたー君が見せた「プレーのキャンセル」のプレーについて書きます。

 

 相手は同じ市内のチームで、ジョカトレFCのAチームの方が力はやや上です。

 

 たー君はBチームでスタメンから出場で、相手チームはAチームでした。

 

 Bチームといえども1試合はフルタイムで出れるようになったし、毎回、出場時間が多いです。

 試合に出ても出場時間の短かった1年前に比べると大違いだなと思います。

 

 最近の練習試合を見学していて気づくのは、チームのサッカーが組織的になっていることです。

 特に守備が組織的になりました。

 DFラインを押し上げて、MF、FWの3ラインがコンパクトになって、ボールを奪うための相手の追い方、プレスの方向も定めているようです。

 試合の安定感がグッと増して、Bチームは相手がAチームでも勝てるようになってきました。負けないようになったとも言えます。

 

 選手間の距離感もよくなったし、コンパクトな陣形を維持できるようになって、複数人が係わる攻守の切り替えがスムーズになったので、セカンドボールの回収もよくなって二次攻撃に移っていきやすくなっています。

 

 このセカンドボールをたー君が回収したところからの一連のプレーで、私が大褒めしたプレーがあります。

 それは試合の中で見せた「プレーのキャンセル」です。

 

 ハーフライン越えた辺りで相手チームのクリアーを、相手チームのMFと追いかけっこでたー君が回収に走りました。

 

 たー君がバウンドしているボールを前向きにトラップする素振りをしましたが、ワンタッチコントロールセンターバックの方に体と視線を向けてボールを止めました。

 

 私は、セオリー通りそのままバックパスだなーと思って、センターバックに視線を向けたその直後、たー君が相手チームのMF二人の間を抜けてサイドを上がっていきました。

 相手チームMF二人は「そっちかー。まじかー」という体勢になっています。

 

 慌ててサイドバックが寄せてきましたが、相手サイドバックは体勢が悪いのでたー君はスルッとかわしてサイドをまた上がっていってペナルティエリアの角にさしかかったところで中にラストパス。FWの子がダイレクトでシュートして、

 

「カンッ」

 

と乾いた音がしました。ポストに当たって最後はクリアーされました。

 

 周りで見ていた保護者から「完璧なのにー」という声が漏れ聞こえました。

 

ママは、

 「相手チームの守りの選手3人とも立ってるだけでたー君に置いてかれたよ。やる気あるの?大丈夫?」

 と言うので、

 私は、

 「いやいや。パスをつなぐ場面だったからね。おれも騙された」

 「たー君相手チームの頭の中を騙したんだよ」

 

 ママは、「それって考えてないってことでしょ。やる気ないってことでしょ?」

 と視点が全く違います。

 

 帰宅後の夕飯で、たー君にそのプレーを振り返ってもらいました。

 本人も「今日イチのプレー」と自賛していましたが、たー君が言うには、

 「バックパスしてつなごうとしたよ。けど、見えたんだ」

 「相手2人が並んで立っているの見えたから、その間が抜けるなーと思ってターンして抜けていった」

 「センタリングのパスも合ったから決めてほしかったなー」

 

 ここ最近は、前に進むところをキャンセルして横につなぐや運ぶ、前に進むところをキャンセルして後ろに戻すというプレーはしていました。しかし、後ろに戻すのをキャンセルして前に運んでいくのは初めて見ました。

 

 いわゆる認知・判断・実行は同時にできているわけですが、複数点の認知と、判断・実行の再判断と実行までを同時に行ってシュートまでの流れを作れたので、プレーの幅が少し広がってきてるなと思います。

 

 ママは、「相手はもう疲れちゃってやる気なかったんじゃないの?」

 と言っていましたが、私は、

 「今回見えたこと、うまくできたプレーを脳に記憶して、体にも覚えこませて忘れないようにしなよ」

 と言って、まとめて終わりました。