運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

ユーロ準決勝1試合目

 毎日ユーロの記事になっています。

 スペイン対イタリアはPKでイタリアが勝ちました。

 

 私は前半終了頃から観戦しました。

 後半始まってイタリアのキエーザが先制点を取るまでは、硬直したゲーム。

 スペインがポゼッションしていましたが、無理しない。イタリアも無理して前に行かないという重苦しい空気。

 

 60分にイタリアが先制して、スペインがモレノ、モラタ、ロドリを投入してからは、スペインがハイプレス。ボールを奪ってからのパスのつなぎが5倍ぐらいテンポアップしました。

 攻守の入れ替えが目まぐるしく変わって、イタリアもスペインに負けないくらい速いパス回しで応戦。

 ハイプレスとハイスピードポゼッションのやり合い。両チームともツータッチかダイレクトでボールと人の場所がどんどん入れ替わっていきます。

 その中から生まれたのが、ペナルティエリア前ど真ん中の一番堅陣なゾーンをワンツーパスですり抜けて落ち着いて決めたモラタの同点ゴール。時に80分。

 「ど真ん中を崩し切るのか」と難しいことを美しく決めたゴールに感動しました。

 

 そこからはイタリアは耐え忍ぶ時間帯。6時が近くなってきたので、たー君を起こしに行って、

 「スペインとイタリア1対1だぞ。起きて見るか?」

 と聞くと、

 「見る」と言って、飛び起きてテレビの前で釘づけになりました。

 後半終了間際のイタリアが耐えているヒリついた時間帯に、まさにヒリついているマンチーニとルイスエンリケが並んで映っているのを見て、チャンピオンズリーグみたいだなと思いました。

 

 90分終了して、延長戦に入る前のベンチワーク、選手同士が叱咤して、鼓舞し合う様子。マンチーニエンリケも選手の円陣の真ん中で激を飛ばしています。

 大男が汗だくになりながら、負けねえぞっていう感情を剥き出しにしているのが画面から伝わってきます。

 技術とか戦術とか認知判断実行とかもう無意味。イタリアはカテナチオ、スペインはハイテンポなパス交換。頼るのはワールドカップを取ったそこしかなくてあとは精神力というのが、画面からヒシヒシ伝わってくるライブの迫力。

 

 たー君も食いいるように見ています。

 たかがサッカーでヒトってこんなに死に物狂いになれるんだよ。この場面をライブで見せることができて良かったと思います。

 

 PKに入る前はまた違う雰囲気。殺伐とした感じ。スイッチの入る人、逃げ出したいという顔をしている人。悲喜こもごも。

 観客の冷やかすような指笛とセブンネーションズアーミーの合唱がうるさくて冷静さとは程遠い状況。その中でキエッリーニが見せた笑顔と余裕。修羅場くぐってきてるなと思いました。

 

 PKが4人ずつ終わってイタリア3のスペイン2。

 モラタが外して次はイタリアの番という時に、たー君が、「5人目はジョルジーニョだな」と言って、本当にジョルジーニョが蹴って決めて、イタリアが決勝へ。

 

 試合の感想は、「本当にいいゲームだった。」です。

 後半からしかみていませんが、終わってみれば死闘。イタリアは天国、スペインは地獄。

 そんな試合をPKが終わるまでずっとコントロールできていたのが1人。それがイタリアのジョルジーニョだと思います。まさに千両役者。

 

 スペインは東京オリンピックがあるらしいですが、やる気なくて全くだめでしょう。

 ユーロ組は立ち直れないと思います。身も心も削って燃え尽きたと思います。スペインは失意があふれまくってました。

 

 オリンピックのサッカーは価値がないからやる気でないよ。とかではなくて、美しいユーロで全てを出し切ったスペイン若手ユーロ組への賞賛です。