休校期間中、そしてチームの活動自粛中にチームからは課題がいろいろと出されました。
例えばリフティング。
回数やりましょうというものではなくて、足、もも、胸、頭、肩、インサイド、アウトサイドあらゆる箇所を使ってテンポイントのように制限をつけた何パターンもの課題が出されました。
リフティングというよりも、次にボールを置く場所を意識して取り組むボールコントロールの練習です。
トラップ、ドリブルなども課題が出されて、その提出をSNSでやるのですが、クラブのチームメイトの動画を見るとYoutubeでスーパーキッズとして紹介されているような様子が当たり前のようにアップされます。
この動画を見てチームメイト、下の学年も上の学年もボールコントロールに長けた子がたくさんいるというのを確認できたということではなくて、それは表面上のこと。
この裏側にはそれぞれの子のひたむきに取り組んだ練習量が隠されていることを目の当たりにしました。
チームから課題が出されるようになった後から、たー君がいつも自主練習をしている広場では、連日、何人もの子が課題の練習をしていました。
私のランニングコースの途中の公園の広場でも同じように課題の練習をしている子が何人もいます。
親の付き添い、監視なしでひとりで自主練習に取り組む子が多くいて、それが珍しい光景だなと思ってしまう。
そのうちに大人たちが、
「あちこちでサッカーの練習している子達。ジョカなんとかFC(正しいチーム名は分からない)とかいうサッカーチームの子達らしいよ。」
と、ヒソヒソ噂されているのが、ママのLINEにも流れてきました。
ママは既読スルー。
近所のパパママのLINEの噂のネタになるほど、毎日、いたるところでクラブの課題と一人向き合ってひたむきに練習をする子達を見ていると、練習熱心というよりも、サッカーが、ボールを触るのが好きなんだなというのが伝わってきて感心します。
Youtubeのスーパーキッズの動画も1分とか3分とかですが、動画でスゴテクを披露するに至るまでに、ひたむきに取り組んだ計り知れない練習量があるんだと思います。
スーパーキッズだけの話ではなくて、よくある話で「他の子ができるんだから、あなたも同じようにできるはず」と言っても、技術のある子はそれ相応の練習量に向き合える動機づけが自分でできているんだと想像できます。
「いつになったらできるんだ」と我が子の様子を見て悩んでも仕方ないのかなと思います。
1日1時間を10日やればできます。じゃあ、1日2時間5日やろうかとか、成長の目標は大人が逆算して出すものではなくて、子供自身に自分が今できること以上の成果を出すんだという意識があるかないか。
大人が子供の自主練習のメニューもスケジュールも計画しないで、放ったらかしにした時に、子供(選手)自身のサッカーへの熱量、集中力、ひたむきさだとか、我が子が自ら動き出した結果、技術を我がものにした姿を見せてくれるんだと思います。
クラブのSNSでもたかだか30秒程度のチームメイト達の動画を見ることができます。
その30秒のために小2、小3と分かる小さな子でも1人で何日も何時間もかけて取り組むたくさんのクラブの子達の姿を目の当たりにして感じたことです。
ところで、たー君はというと、同じ広場で課題の練習をする同じクラブの他の学年だと分かる子達から見える距離感で、課題の練習に加えて、ドリブル、壁当て、ステップだとか自分自身で課題とした練習をしていました。
あとは、ぴょん子やじゃす子に追いかけられながらギャーギャー騒いでドリブル鬼ごっこをしたり少し違う様子だったかもしれません。
他の子達と言葉を交わすところを見ることはなかったのですが、子供同士、お互いが存在を感じながら気が抜けないというような雰囲気を出していました。
「他の子ができるのだからあなたも・・・」と誰かとの比較を押しつけられて動くのではなくて、
「あいつは今日もやっている。だから自分も・・・」というように、
ボールとマーカー持って自然と自主練習に足を向かわせるひたむきさを生んでいたのかなと思います。