運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

少年サッカーはつらいよ。(とある地方県に見る育成環境の激変②)

前回からの続編。

 前回の記事↓

footballhajimel.hatenablog.com

 

 今回は、とある地方県の4種(ジュニア)の状況です。

 

 私が小学生の時に一緒にスポ少に行ってた友達の中には、今、そのスポ少でボランティアコーチをやっているのもいます。

 そこの小学校は今でも子供の数が多いです。それでも、「人が集まらない。他に行くクラブがあるからね。」と言います。

 25年前頃は優勝旗をよく持って帰ってきましたが、今は1回戦勝つのがやっとということです。

 

「普通にやってたらね、自分たちの頃のように勝てないのよ。よそのチームにも。スポ少は普通にやるので精一杯。」

 

 スポ少はサッカーやりたい子供にサッカーやらせているだけで精一杯。選手を育てて、選手の質で試合の勝ち負けの主導権を握るところまでの影響を与えられない。

 

 子供たちのサッカーする場所の選択肢が増えたので、勝ち負けに影響を与える力関係を作るのは自チームでなくて全然違うところで決まっているそうです。

 これは、子供も保護者も「上手くなるため」や「下手だから」ではなくて、チームの成績よりもJクラブのスクールに行くことに意味があるっていうのが支持されているそうです。

 

 Jクラブのスクールに入れたらそっちが優先。スポ少チームとして公式戦に向けて準備しても、Jクラブのスクールに気が向いている。心ここにあらずという状態。

 Jクラブのスクールの次のステップ、セレクションに受かることと、スポ少のチームで大会に勝つことで重要視するのはどっちだという問いです。

  

 Jクラブで、サッカーの指導で飯を食っているコーチの元、サッカーを学ぶことが支持されている。上達するためにはJクラブのスクールの定員に入ること。それが我が子の能力も、サッカー選手としてのキャリアも作るのに適した方法(他の家も行っているしね)と親も考えているんだろうと思います。

 

 そして、このスポ少の練習会場から目と鼻の先にJクラブのスクール練習会場があるのです。そういうこともあって、予定が重なればどうしてもそっちに多くの子供が引っ張られてしまうそうです。

 このJクラブHPでセレクションに受かったジュニア選手を見るとU12にこのスポ少出身者が4人います。

 自分のスポ少時代に当てはめて、あの時にJクラブのジュニアがあったなら、CFとトップ下の2人が引き抜かれるだろうな。その2人がスポ少にいなかったら勝てないというか、点取れないよなと想像できます。

 ただ、実は、Jクラブスクールに行く子で、Jクラブのジュニアやジュニアユースのセレクションに落ちた子、街クラブに行かない子が通学区の中学でサッカー部に入ります。なので、今でも私の出身中学は選手の質で県上位を維持できているというのもあるそうです。

 

 そういう話を聞いても、自分がサッカーをしていた20年前、30年前とは育成環境が全く違うなと分かります。

 まあ、無償のボランティアが運営する投資のできないチームと、民営で提供するサービスの価値を上げるために運営する投資のできるチームでは、民営の方が魅力的に見えますよね。これはサッカーに限ったことじゃあないです。

 

 とある地方県ですらJクラブ、街クラブのスクールが優先されて支持される。これはもう世の中のジュニア選手はスクール行くのが普通なんだなと感じました。

 

 家の前の道路で1人で黙々とボール触って、ボールに触ったタッチ数の多さが技術の差別化につながって、勝ち負けに影響を与える選手が育っていくんじゃなくて、スクールに行って手ほどきを受けるってのが、4種のサッカー選手として、3種の準備としての技術や戦術的な部分で多くのことを知ることができるのでしょう。

 スクールに行く子と行かない子では差ができて、選手間同士の競争の優位性を生むんだと感じます。

 

 選手として登録するチーム(スポ少または街クラブ)+選手として競争優位性を生むスクール、このふたつの質と内容の組み合せでサッカー選手ができあがっていくし、能力の優劣を決めるのでしょう。

 それが今の少年サッカーで評価される良い選手になるための普通。だから、世の中いろんなサッカースクールがあるんだな。やっと分かりました。