運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

ユーロ2020ファイナル 美しい朝、極上のフットボール

 ユーロ2020ファイナルを今朝、ライブで見ていた人はタイトル通りの感想だと思います。

 大会通してイタリアひいきで見てきたので、最高のフィナーレになりましたが、イングランドびいきの方は全く逆の感想かもしれません。

 

 イタリア対イングランドの感想よりも、まず、我が家の朝のことを書きたいと思います。

 私は毎朝5時30分に起きます。そこからまず食器の片づけをして、私とママのランチであり、子供達の帰宅後のおやつとなるおにぎりを握ります。

 その後は全員の簡単な朝ご飯を用意します。大体、白飯、トマト、昨夜の残りのおかず、のりとかご飯のお供ですね。

 6時にはママを起こしてママは洗濯物たたんだり、身だしなみ整えて、お弁当のおかず作ったり、子供が起きたらベッドメイキングしています。

 我が家の朝はこんな感じで準備していくので、たー君の朝練なんかできるわけないし、付き添うことなんかできるわけないです。

 ユーロの期間中は4時とか4時30分起きでした。寝る時間は変わらず遅いのでグループリーグの時は寝不足過ぎでした。

 

 イングランド対イタリアに話は戻して、こんな朝の中、開始2分でイングランドが先制して、後半開始の時にたー君を起こして、イタリアのボヌッチが同点にするまではゆっくり見ました。

 たー君もイタリア同点にしてからエンジンかかったようにテンション上がって見ていました。

 ママが起きてくる時には準決勝の2試合に続いて延長戦に入る頃で、ママが、

 「また延長?!ユーロ見ながらだと時間の感覚が掴めないのよね」

 と一言。

 

 決勝戦は、イタリアもイングランドもコンディションが良いようで、よくある疲労の溜まった決勝戦の後半になるとグダグダになる展開でなくて、90分+延長30分で、イングランドは自慢のサイドのウォーカー、ルークショー、中盤のフィリップスの走力も、全体の強度も落ちることなく、19歳のアーセナルのサカやグリーリッシュといったクリエイティブな選手を投入します。

 

 イタリアはキエーザが怪我で交代となりましたが、ジョルジーニョを中心とした自慢の中盤のユニットが交代しながら支配力を握り続けて、ベテランのボヌッチキエッリーニ、若いドルナルンマがゴール前にかけた鍵は試合終了まで少しも開きそうになかったです。

 フットボールカルチョがヒリヒリしていて、張り詰めたまま最後の最後まで存分に堪能できて、こちらも体まで震えてくるような緊張感のまま試合が終了しました。

 

 そして、PK決着。

 3人目終了まではどっちが勝つか分かりませんでしたが、イタリアの4人目ベルナルディが真ん中に決めた時に、私が、

 「真ん中に決めたからこれでイタリアだ」と言いました。

 バタバタしながらもアイランドキッチンで並んで見ているママは、

 「終わりそう?ハラハラして見てられないけど、目が離せない」

 

 サンチョが外して、5人目のジョルジーニョ。2006年ワールドカップで最後にイタリアのグロッソが決めたシーンが重なりました。なんか似てる。雰囲気ある。

 しかし、ピックフォードが止めて、空気がモワモワして異様な雰囲気になります。

 イングランドは19歳のサカがキッカー。落ち着いて見えましたがドルナルンマが止めてイタリアの優勝が決まりました。

 ドルナルンマが止めた後、喜びを爆発させることなく、静かにたんたんとしていたのが印象的です。多分、サカへの遠慮。イングランドへの敬意だと思います。

 

 子供達は朝ご飯を食べながら表彰式を見ていました。

 満員のウェンブリーがガラガラのウェンブリーになった中での表彰式でトロフィーを掲げてイタリアの選手達が喜びを爆発させている場面を見ていて、6時から一緒に見ていたぴょんこが突然号泣します。

 「一番っていいよね。嬉しいのがすごく伝わってくるー」

 と言っています。

 

 ボヌッチの同点ゴールから釘付けになっていたたー君はイタリアが勝った後から顔が真っ赤になっていましたが、表彰式を見ながらもっと顔が赤くなっていました。感情が高ぶっているけど、解消の仕方が分からないようです。

 

 PK決着後からベッドメイキングに行っていたママが戻ってきた時に、テレビでは、表彰式で吹き上げられた銀色の紙吹雪が舞ってキラキラしたピッチの中、マンチーニジョルジオアルマーニのチームジャケットに手を突っ込んで涼しい顔をして歩く場面が映されました。

 それを見て、ママが

 「きれい。映画のワンシーンみたい」

 

 本当にきれい。

 きれいすぎて心が震える。

 これ以上のフットボールをみることができるのかなと思いました。

 

 イングランドサポーターは、開始2分で先制してから118分間、PK終わるまで長い夢を見ました。表彰式に残って目に涙をうかべている男性のイングランドサポーターがオーロラビジョンに映った自分を見てはにかみながら涙を拭っていました。

 イングランドはプレミアでの活躍そのままに若い才能が輝きました。

 ワールドカップ優勝できると思います。ワールドカップではグリーリッシュの創造性をもっと見たいです。

 

 本当にいい試合。本当にいい決勝。

 ただただ美しいユーロでした。