ドリブルチームってありますね。
練習はドリブルに特化する。
試合をやっても1対1の局面で抜ききることを好んでドリブル。
DF でも簡単にパスをしないで、まずドリブル。
在住県には名が知られた有名なドリブルチームがあります。
県1部リーグに所属して、関東ユースで勝ち残って全日本ユースU 15に進むチームを相手にドリブル勝負で、しっかりと一部で戦えているチームです。
そんなチームと夏休み中にたー君が所属するジョカトレFC が練習試合をしました。
結果は完勝。
ドリブルで翻弄されて攻め込まれて失点も多くなるかなと思っていましたが、たー君のチームは合理的にボールを奪って、合理的にボールを相手ゴール前に集めて得点を重ねました。
その試合の日の夜に、たー君に試合の感想を聞きました。
「県一部のドリブルチームに勝っちゃたね」
と私が聞くと、
たー君は、
「いやいや相手、全員すっげーうまかったよ」
試合に勝ったのに、負けたような言い方。
それを聞いて私はすこし衝撃のようなものを感じました。
ドリブルチームに対しては、良し悪しいろんな評価があると思います。
その評価のほとんどが外から見てる者の感想だったり、結果だけ見ての推測でしかないなと改めて思いました。
ピッチの中で対峙した者には、「全員すっげーうまかったよ」とヒシヒシと肌感覚で伝わる上手さの圧を思いしらされたということでしょう。
試合で勝っても上手さでかわなわない敗北感があるんだなと思いました。
練習試合では勝ちましたが、事実、そのドリブルチームは県一部にいるということは、ドリブルで充分戦えて結果も出せる証明でもあるんですよね。
そして、「全員すっげーうまかったよ」の上手さの圧力を中学3年間磨きをかけて、3年後、4年後には高校サッカー選手権に出るような関東中心とした東日本の高校で、視野が広くてパスもドリブルもフィニッシュもできる選手と紹介されて7番、14番、10番あたりをつけて高校サッカー選手権に出ているという育成実績もあります。
ジュニア、ジュニアユース時代にドリブルばかりしているから足元ばかり見て目線が下がっているとか言われがちなドリブルチームの評価って、U18になった頃には、ボールを見ないでボールを運ぶとか、ボールコントロールの時に背筋が伸びて目線が上がっているとかの評価に変わるんですよね。
U18まできた時にそんなプレイヤーの姿になっているのをドリブルチームの目指すところなんだろうなと思いました。