運動神経中の下の子が少年サッカーするってよ。

小2からサッカーを始めた運動神経イマイチなたー君(中1)の、ジュニアユースでの自然体なフットボールライフのブログ。

常識を覆す日本サッカー

 ドイツとスペインの片方には勝っても両方には勝てない。それがコスタリカに負けた日本の力。

 私は先日ブログにそう書きました。

 完全に見誤っていました。

 日本はドイツとスペイン両方に勝ちました。グループリーグも突破して良かったです。 日本全体ですごく喜んでいい結果です。

 

 昨日のブログで私は日本サッカーの本当の進路をスペイン戦で見たいと書きました。

 そして、実際に日本サッカーの形を見せてくれました。

 結果は2-1で勝ち。

 

 スペイン戦のスタッツを見ると

 ポゼッション 日本17% スペイン83%

 パス本数 日本282本 スペイン1058本

 パス成功率 日本67% スペイン91%

 敵陣パス成功率 日本52.5% スペイン88.5%

 

 ちなみにドイツ戦は、

ポゼッション ドイツが74%、日本が26%。

パス本数 ドイツ771本 日本269本 

パス成功率はドイツが89%、日本が70%。    

敵陣パス成功率はドイツが84.2%、日本は60%。

 

 ドイツ戦、スペイン戦もポゼッション率がヨーロッパのA代表マッチを見ていても、8対2なんてことは常識的にないと思います。

 しかも日本のパス成功率は270本しかパスしないのに90本もミスする。敵陣パス成功率は60%以下、攻撃の時にはパス2回のうち1回はミスする

 スペインは1050回のパスで950回はパスを通す。プレスが密になる日本陣内に入っても同じ。ドイツも日本陣内で85%パスを通す。

 

 スタッツだけ見ると日本はボールを持つことを放棄して、ボールを持っても3回に1回はミスする。3回以上はパスをつなげない。敵陣では2回に1回はパスをミスする。

 スタッツからは、サッカーが下手というのが数字に現れています。

 それでも2点取って勝つ。

 

 パスをつないで相手ゴールに攻撃をしかけるサッカーというスポーツにおいて日本はパス成功率が低い。カウンターのリスクが50%以上ある。

 それでもボールを持つことを放棄すれば、ゲーゲンプレスは受けない。スペインのバルサのようなボールを奪われた後の「即回収プレス」も受けることがない。

 すごい作戦だなと思います。

 サッカーを放棄すれば、強烈なプレスにさらされるリスクを回避できる。

 自陣ペナルティエリアを10人で組織的なブロックを維持して、ゴールを隠してそこから出ない。 

 

 その一方、ユーロとか見てもスペイン、ドイツであればある程度はポゼッションされる。それでも自分たちもできるだけボールを保持して40%程度はポゼッションを確保していくヨーロッパのサッカー観の中で、相手を倒し続けてきたスペイン、ドイツは、勝つはずなんだけど?という感じでしょう。

 データ分析をして、科学的に最先端のサッカーを追求していくヨーロッパサッカーの常識を覆す日本サッカーです。

 

 日本はコスタリカパラグアイのように、ボールを持つことを放棄して、じっと自陣でブロックを作って我慢するだけでなくて、効率的に合理的に組織を維持できる。

 合理的な得点チャンスでも組織を崩さず一発で仕留める。

 パラグアイコスタリカのサッカーを日本バージョンにアレンジしたのが日本サッカーの本当の進路だと確信しました。

 マンチェスターシティやバルセロナのようなサッカーは日本サッカーの進路にはないな。

 

 逆に国際大会では、日本はボールを持たされるとなかなか辛いというのがパラグアイ戦の凡戦の理由ですね。

 

 国際大会で日本の美しいサッカーを見れるとずっと夢を見ていたせいでドイツ戦の勝ちが腑に落ちない気分でしたが、日本はコスタリカパラグアイの日本アレンジバージョンだと分かったのでスペイン戦の勝ちはとてもスッキリしています。

 

 今朝ぴょんこに日本勝ったよと起こすと、

「やるじゃん!」と飛び跳ねて喜んでいました。

 通勤で使う駅まで歩いていく途中では登校中の小学生が「日本勝ったぞー!」と勝ち名乗りをあげていました。

 みんな喜んでる。

 勝ちゃいいんだ。