五輪サッカー男子はメダルなしという結果で終わりました。
メダルなしという結果よりもショックだったのは、ニュージーランド戦、スペイン戦、メキシコ戦の日本チームの内容のなさです。
歴代最強といわれたチームが国内で早々から合宿を行って、連携を高めて、コンディションも整えてファイナルまで戦い抜く完璧なサポートプランを組んでいたことでしょう。
一方で、海外チームは日本国内でまともな事前合宿ができることなく、メンバーも五輪直前まで変更が多く、日本の酷暑高温多湿により走れなくてもサッカーをしなくてはいけなかったことでしょう。
日本には圧倒的なホームアドバンテージがありましたが、サッカーができなかったと思います。
そもそもサッカーをしていたのかどうか?
これは田中あおのメキシコ戦後のインタビュー通りだと思います。
「いつまでも1対1と戦うことばかりしている。サッカーをしていない。メキシコはサッカーをしていた」
「サッカーを知らな過ぎる」
これ個人(本人)を分析して言った言葉とは思いません。メンバー個々がサッカーを知らなすぎるということだと思います。
歴代最強と言われた東京五輪世代、これからパリ五輪世代を見るサッカーファンはバルサで育ったからサッカーIQが高いと見ていた少年とヨーロッパでサッカーしている選手が多いことでヨーロッパの香りのする日本サッカーで結果も生むと考えていたのでしょうが、ニュージーランド戦からサッカーを見ることはできませんでした。
スペイン五輪チームはユーロでフル代表が見せたサッカーと共通項の多いサッカーをしていました。
メンバーが違っても共通のサッカーができるスペインは当然サッカーを知っている。
世界との差を感じた。長いこと言われていることです。しかし、どこに差があるのか、どれくらいの差があるのかは誰も言及できませんでした。
今回、歴代最強チームはホームの五輪でメダルは取れませんでしたが、日本は「サッカーをしていない。知らなすぎる」というハッキリとした世界との差が分かったことは大収穫だったと思います。